YouTubeで「愛の貧乏大作戦」の動画が上がっているので、久々に見ております。本放送は1998年から2002年ごろまでテレ東系で放送されました。司会はみのもんたさんで、商売がうまくいかず借金だらけで困っているお店の店主を有名店に修行(主に飲食店)させるというもの。しかも、お店のリフォームは番組の制作費から出されるというから、なんともサービスが良い。

大抵の店主は、修行をするものの、その後はうまくいかず店をたたんでしまうのですが、一部の店主は成功を収めている店もあるのですね。例えば茨城県にある「ペンギン」というハンバーグ店は凄くて、バスツアーも組まれるほどの人気店です。

僕がリアルタイムで見た時は学生でした。その時は「社会は厳しいんだな」って思ったのですが、今改めて見ていると、本当に見ていられないのですね。店主がかわいそうで。中には本当に、どうしようもない、フォローもできない人もいるのですが、正直、発達障害じゃないかって思われる店主も結構多いのです。達人から、「お前、人の話を聞け!」とか「真剣にやれ!」って店主が怒られるシーンは番組でもおなじみなのですが、店主は、例外もいるが真面目にやっているのですね。発達障害は、人の話が聞けないのではなく、仕事に集中するあまりに話が聞けない、あるいは集中できないってケースが多いのです。いつの回か忘れましたが、店主は頑張っているんだけれど、達人の教えてもらっていることを頭ではわかっても、体がついていけない、その悔しさや辛さのあまり泣き出すシーンがありましたっけ。本人がいくら頑張っても、側から見ると、怠けているとか、やる気がないとしか見なされない。それが発達障害の人の辛さなのですよね。発達障害の人は見た目では、そうしたハンディがあることがわからないから、なおさら辛いと思う。

達人だけでなく、YouTubeに上がっている「愛の貧乏」の動画のコメント欄を見ても、店主はクズだとか、辛辣な意見ばかり。確かに、人間的に問題な人もいるが、大抵の店主は根は真面目なのだと僕は思う。ただ、向いてないだけだと思う。実際、発達障害の人は飲食業という職業は合っていないそうです。それに、やっている側からガーガー言われてパニクって、できる仕事も萎縮してできないってことも発達障害の人には非常に、あるあるなんですよね。健常者の方には、その辺の辛さってなかなか伝わりにくいのですが。


僕は人が怒られるシーンは好きじゃないので、リアルタイムで見た時も、あんまり良い感じがしなかったのですが、今改めて見ると、まるで発達障害の人を見せものにしているようで、なおさら見ていられないのですね。まして、「愛の貧乏」をリアルタイムで放送していた時代は、発達障害なんて世に広まっていなかった時代ですからね。(今でさえ、理解できない人が少なくないのに)

確かに、自営業だと、時間も自由だし、嫌な上司もいないから楽といえば楽なのですが、甘い考えでやっていたら潰れてしまいます。だからこそ真剣にやりなさいと達人たちが叱っているのは、理解できるのですね。実際、せっかく修行したのに、つぶれた店も多い。まして飲食業界は競争も激しく、大手や有名店でさえ潰れることだってあるから、生半可な気持ちでは店を維持できないと思う。

でも、本当に人格的に素晴らしいなって思う方もいらっしゃる一方で、商売のセンスや料理の腕はともかく人間的には❓って人もいましたっけ。テレビを見た人は、達人のことを「厳しいけれど、いい人だ」とか絶賛の嵐。でも、達人からしたら、大々的に自分の店を宣伝してもらえるのだから有難い話なんですよね。番組をやっていた当時でも、達人の店はますます栄え、店主たちは逆に置いてけぼりにされているって批判がありましたっけ。また、その達人のパワハラまがいな行動も実は番組側が仕込んだのではないかってウワサも聞いております。本来、達人は温厚な人で頭ごなしに怒鳴るような人ではないって話も聞いておりますし。


最近「愛の貧乏」の裏話みたいな動画もYouTubeに上がっておりますが、結構、画面には映らないところで、いろいろ裏があるんだなって。例えば、ある店主は達人に悪態をついていたのですが、その店主の家族が、実は店主は夜も寝ないで修行をしていたということを動画の中で話されていたのですね。テレビを見る限りでは店主がクズにしか見えないけれど、事実を知ると、店主が悪態をつきたくなるのもわからんでもない。

それと、この番組を改めて見ると、番組側の悪意を感じます。何年も板前経験のある優れた店主の作った料理も見るからに美味しそうなのに、ナレーションで「なんのひねりもない料理」と印象操作するあたりもヒデエなって。その店主が改めるとしたら接客態度くらいで、あとは店の立地だと思うのですが、そこまで言うかって思いましたもん。

この番組は、社会の厳しさを知る上で良い番組だといことで、学校の道徳の授業でも、生徒たちに見せていたという話も聞いたことがあります。が、裏を知れば知るほど、それも複雑。僕はある方から、世の中は半分が事実で、半分は嘘で成り立っていると言われたことがありますが、その通りだなって。