
(マリーアントワネットの肖像画 ウィキペディアより)
「パンが無いならケーキを食べればいい」
フランス革命のときに、マリー・アントワネットが言ったといわれる有名な言葉です。本当にこんなトンチンカンなことをマリーは本当に言ったのでしょうか?
結論から先に申し上げれば、
言っていませんw
この言葉はもともとは、フランス人作家のジャン=ジャック・ルソーの『告白』という本に出てくる言葉です。何でも、ある貴婦人がルソーに「農民は貧しくて、パンも食べられないのです」といったら、貴婦人は「だったら、かれらにブリオッシュを食べさせなさい」と返答したそうです。
ちなみにブリオッシュとはフランスの菓子パンのことで、フランス革命の当時は高級なものだったそうです。

(ブリオッシュの写真 ウィキペディアより)
その貴婦人の実名については『告白』に書かれていませんでした。この言葉を知ったフランス革命に参加した市民が、この貴婦人の言葉をマリー・アントワネットの言葉だと思う(要するにカンちがい)ようになり、「マリー・アントワネットがこんな事を言っていたぞ!」とウワサするようになったそうです。単なるウワサ話が、次第にマリー・アントワネットの言葉だと人々の記憶に刷りこまれるようになったのです。思い込みほど怖いものはないw?
※ 参考文献

ハプスブルク家のお菓子―プリンセスたちが愛した極上のレシピ (新人物文庫)
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