4月29日、今日は、なんの日でしょう?エイプリルフール?それは4月1日でしょうW「みどりの日」?違います。かつてはそんな風に言われていた時期もありましたが、いまは「昭和の日」と言います。昭和の日があって、明治の日、大正の日、平成の日、令和の日がないのはなぜなんだ?って僕はおもうのですがw、4月29日は昭和天皇の誕生日で、昭和のころは天皇誕生日でした。昭和の日と言われるようになったのは、昭和が戦争、復興とまさに激動の時代で、そんな時代を生きた先人たちをたたえようという意味が込められております。さて、昭和天皇は生前に多くの御言葉を述べられましたが、ツイッターとかsnsで特に物議を醸しだしているのが、この発言。



伊勢と熱田の神器は結局自分の身近に御移して御守りするのが一番良いと思ふ。(中略)万一の場合には自分が御守りして運命を共にする外ないと思ふ。

(1945年7月31日、本土決戦も覚悟しなくてはならなくなり、木戸内大臣に語った言葉。)

戦時で敗戦が濃厚になり、本土決戦が迫った時の昭和天皇の発言です。この言葉を額面通りに受け止めると国民の命より、三種の神器のことを心配したようにもとれますし、もし本当に国民の命よりも三種の神器のほうを心配したというのなら天皇はひどい人だということになります。ただ、この発言をもって天皇を非難するのはちょっと待て!って僕はおもうのですね。側近に三種の神器のことを聞かれたから、そう答えただけかもしれないし。それと三種の神器がすげえ霊力があって、それが失われたら日本が滅んでしまうと天皇はマジで信じていた可能性もあります。実は三種の神器は天皇すらも直接見ることができず、それだけに神秘性があるのですね。

それに昭和天皇が国民のことを顧みていないといえば、そうでもありません。戦以下終戦間際の発言を。

皇室と人民と国土が残っておれば国家生存の根幹は残る。これ以上望みなき戦争を継続すれば元も子もなくなるおそれが多い。

自分としては国民をこれ以上苦しめることは到底しのびえない。また国土を焦土と化すことは、ご先祖に対して申し訳がない。

この際和平の手段に出てももとより先方のやり方に全幅の信頼に置きがたいことは当然であるが、日本が全くなくなるという結果にくらべて、少しでも種子が残りさえすれば、さらにまた復興という光明も考えられる。
(いづれも昭和20年8月の御前会議での発言)

争をするより、復興に向け頑張りましょうということを御前会議で話したのです。ただ、そう思うのなら、もっとはやく聖断をくだすべきだったと僕はおもうのですが。いづれにせよ、これらの御前会議の発言を見る限り、国民よりも三種の神器が大事だとは思ってはいないのはないかと。昭和天皇は「国民が玉砕して君国に殉ぜんとする心持もよくわかるが」と言ったうえで、終戦の聖断を下したのです。この発言を話した後、天皇は涙を流されたといいます。会議に参加した軍人や重臣たちはみな号泣したといいます。さらに終戦から30年後の昭和50年に昭和天皇陛下はアメリカのNBCテレビの取材を受けました。その時、記者から終戦の動機について質問をされ、このようにお答えになりました。

報告は聞いたが、最後の御前会議で意見がまとまらない結果、私に決定を依頼してきたのです。私は終戦を自分の意志で決定しました。同機は、日本国民が戦争による食糧不足や損失にあえいでいたという事実や、戦争の継続は国民に一層の悲惨さをもたらすだけだと考えたためでした。