この記事はウィキペディアと「世界ふしぎ発見」を参考にして書きました。

アルプスの少女ハイジ リマスターDVD-BOX
ロッテンマイヤー:麻生美代子
バンダイビジュアル
2010-11-26



『アルプスの少女ハイジ』といえば、Z会のCMいやw、1974年にカルピス劇場で放送されました。1974年というと僕はまだ生まれていないので、リアルタイムでは見たことがないのですが、再放送(再再放送かな?)で見たことがあります。主人公のハイジとクララの友情は感動的なものがありますし、おんじをはじめとした登場人物の優しさ、それとロッテンマイヤーさんが怖いこと、怖いことw

さて、ハイジに登場する、おんじの経歴なんですが、なんと彼は傭兵ヨウヘイだったのです。僕も「世界ふしぎ発見」で知り、大変驚きました。アニメでは、おんじの過去はあまり語られれることがなく、山小屋に住む、気難しいけれど、本当は優しいおじいさんとして描かれていましたからね。ただ、おんじは人々からメッチャ疎まれていて、アニメの第一話でも、おんじのことを良く言う人は誰もおらず、若い頃は人殺しもしたと散々な言われようです。

「アルプスの少女ハイジ」の原作は、1880年に出版された『ハイジの修業時代と遍歴ヘンレキ時代』と翌年ヨクトシの1881年にでた続編『ハイジは習ったことを役立てることができる』の2冊。つまり、ハイジは19世紀後半にものなのですね。ハイジの時代背景もだいたい19世紀ごろのスイスと言って良いでしょう。

スイスは今でこそ観光立国ですが、昔は外国で戦争が起こるたびに若者を戦地に送り込んで外貨をカセいでいたのですね。スイスは15世紀から19世紀にかけて傭兵を各地に送っていました。スイスの傭兵は山岳地域でキタえぬかれた頑強ガンキョウな体の持ち主でした。だからこそ、スイスの傭兵は重宝されたのですね。スイスは国中が山だらけで農業もできない上に、資源もありません。だからこそ、スイスにとっては傭兵稼業は国が生き残るために必要なことだったのですね。また傭兵稼業ヨウヘイカギョウによってスイスは強大な軍事力を保有する事となり、他国にとっては、侵略がとても難しく、侵略してもそれに見合った利益が得られない国だと言われるようになったのですね。20世紀になって『民間防衛』(※1)という本がでましたが、そんな歴史を持つスイスならでは。

そんなスイスが変わったのは、1869年にヴィクトリア女王がスイスに五週間も滞在してから。ヴィクトリア女王はスイスの美しい風景に感動したとか。五週間もいたとうことはよっぽどスイスのことを気に入ったのでしょうね。それ以降、観光客が訪れるようになりました。そうしてスイスが観光立国に生まれ変わったのです。

また、1815年にスイスは永世中立国エイセイチュウリツコク宣言をし、1874年にスイス憲法が改正され傭兵の輸出を禁じるようになり、1927年には自国民の外国軍への参加を禁止したのですね(※2)。このため、スイスの傭兵輸出産業は完全に終了することになったのですね。逆にいえば、輸出禁止により職を失う傭兵も出てくるのですね。要領ヨウリョウよく転職できた人は良いのですが、そうでない人も少なくなかったのですね。

軍人とか傭兵というのは戦争の時は英雄エイユウとして持ち上げられますが、戦争が終わったり、退役すると厄介者ヤッカイモノ扱いされることが多い。映画「ランボー」ではベトナム戦争の英雄が、退役後、厄介者扱いされて警備けいびの仕事すらつけない悲しさが描かれております。

ハイジのおんじが気難キムズカしくなったのも、色々苦労があったんだろうな。また原作では、おんじの若い頃は血気盛んで、ケンカのあげく殺人をしたと書かれております。そんな過去もあって、おんじは嫌われたのだろうな。そこへハイジがやってきて、おんじも心の安らぎを得たのかもしれません。


ちなみに傭兵ヨウヘイの輸出禁止と言っても、傭兵が完全にスイスからいなくなったわけではないし、中世からの伝統をもつバチカン市国のスイス衛兵のみは、ローマ教皇キョウコウを守るために、唯一の例外として認められております。また、スイスは永世中立国といっても軍隊を持ってる上に徴兵制チョウヘイセイまであります(※3)。


* おまけ

ロッシーニの歌劇「ウィリアム・テル」の序曲、「スイス軍の行進」を。1829年に作曲されました。スイス軍はとても強く勇敢でした。曲を聞くと、そんなスイス軍の強さが伝わってきます。僕は世代的に「オレたちひょうきん族」を連想してしまいますw





※1 1969年にスイスで出版され、各家庭に260万部発行・無償ムショウで配布された。発行元はスイス国民保護庁。冊子サッシには戦争の危機に際して必要な準備や心構えなどについて解説されている一方で地震ジシンなどの自然災害への備えに関する記述キジュツは皆無。しかし、この冊子の内容をめぐってスイスでデモが起こった。現在では冷静時代の遺物イブツとみなされ、この本の存在自体がスイスで忘れ去られている。逆に日本人に「民間防衛」のことを質問されて、初めてこの本の存在を知ったスイス人もいるほど。

※2 1936年に勃発したスペイン内戦では、これに参加した自国民に対して禁固刑キンコケイなどの処罰が成された

※3 永世中立国は自前の軍隊を持ち、有事の時は自分たちで国を守らなくてはならないという決まりがある。日本も永世中立国になろうという意見も左の人たちを中心に言われていたが、日本が永世中立国になるとアメリカとの同盟も無くなってしまうし、民間人もそれこそ「民間防衛」を片手に日々の防衛意識を高めなくてはならなくなるから、むしろ大変なことになる。


ランボー3 (字幕版)
ランディ・ラネイ