氷川清話 (講談社学術文庫)
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今年もあとわずか。今日取り上げるのは勝海舟(かつかいしゅう)。
”かちうみぶね”じゃありませんよw、”かつかいしゅう”ですから。
NHKの「歴史秘話ヒストリア」で勝海舟の事を取り上げられました。勝海舟の功績は西郷隆盛(さいごうたかもり)と会談し、江戸の町を戦火から救った事です。明治維新後も勝海舟は、旧幕臣の面倒を見たり、ご意見番として活やくしたそうです。
勝海舟は21世紀の現代に通じるような?事を言っていました。その言葉の数々を取り上げます。
- 「行政改革という言葉。よく気をつけないと弱いものいじめになるよ。全体改革という言葉公平でなくてはいけない」
- 「大きいものからはじめて小さいものを後にするといいよ。言いかえれば改革者が一番に自分を改革するのさ」
- 「帰り道に裏店社会(※1)へ立ち寄って不景気の実情を聞いたが、この先四、五日の生活が続こうかと心配している者があちこちにあったよ。今の政治家には、こんなささいな所まで注意する人はあるまい」
- 「御前とか閣下とか、そんなおべっかばかり聞いておらずに、大臣なども少しは江戸っ子の飾り気のない巻き舌でも聞いてみるが薬だよ」
『氷川清話』(ひかわせいわ)より
なんだか、いまの政治家たちに聞かせてやりたい言葉ですなあw
改革、カイカクといいながら、権力におぼれ堕落していく政治家は明治時代にもいたことがわかります。
明治時代というとすごく華やかなイメージがありますが、庶民が苦しい思いをしました。それに足尾鉱毒事件(あしおどうざんこうどくじけん)など公害事件もありましたし、製糸工場の女工さんも苛酷な労働を強いられていました。そうした庶民の犠牲の上に成り立っていたのが明治という時代でした。明治政府の政治のあり方や社会のムジュンを勝海舟は苦々しく思ったわけです。
そういったムジュンを抱えたまま、明治、大正、昭和へと時は流れ、やがて日本は戦争の道を進んでんでいきます・・・
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